背景
同院では医療材料とは別に、事務用品や院内設備用品、日用品などの備品購入が日常的に発生しています。
購買は各部署ごとに行われており、
- 看護部
- 事務部
- 診療部門
- 施設管理部門
などから、それぞれ必要な物品を発注していました。
しかし発注方法は統一されておらず、ECサイトや出入り商社、近隣店舗など、複数のルートで購入が行われていました。
結果として、
- 価格の妥当性が分からない
- 誰がどこから購入しているか把握できない
- 個人立替購入が発生する
といった問題が徐々に大きくなっていました。
導入前の課題
複数ルートでの発注により購買管理ができない
院内では主に次の3つの方法で物品が購入されていました。
1. 出入り商社からの購入
院内に出入りしている商社へ直接発注するケースが多くありましたが、
基本的に相見積もりは行われていませんでした。
そのため価格比較ができず、提示された価格でそのまま購入するケースが多かったといいます。
2. 個人アカウントのECサイト利用
職員が個人アカウントでECサイトを利用し、
必要な備品を購入するケースもありました。
しかし
- 誰がどのサイトを利用しているのか
- どの価格で購入しているのか
を本部で把握することができませんでした。
3. 店舗での買い回り(個人立替)
急ぎで必要な物品は、
職員が近隣のホームセンターや店舗で購入するケースもありました。
この場合は個人立替による精算となるため、
- 経理処理の負担
- 管理の煩雑化
につながっていました。
また、病院としても個人立替購入は推奨できない運用でした。
4. 実績(直近10か月)
直近10か月の購買実績は以下の通りです。
発注件数
約2,000件
発注金額
約800万円
しかし、購買ルートが分散していたため
- 正確な購買データの把握
- 価格の比較
- 購買履歴の管理
が難しい状態でした。
導入後の取り組み
購買前に価格確認が可能に
物品購入の際、出入り商社へ発注する前に購買サイトを確認する運用に変更しました。
これにより、常に相見積もりに近い状態を作ることができ、価格交渉の材料として活用できるようになりました。
結果として、これまで商社依存だった購買体制の見直しが進みました。
ECサイトを一本化し管理購買へ
院内で利用するECサイトを一つに統一しました。
これにより
- 商品ラインナップ
- 価格
- 発注履歴
を一元管理できるようになりました。
また、部署ごとに納品先の指定もできるため、院内物流の管理も整理されました。
納品スピードの改善で買い回りを減少
迅速な納品体制が整ったことで、これまで発生していた
- 店舗への買い回り
- 個人立替購入
が大きく減少しました。
職員が物品調達のために外出する必要も少なくなり、本来の医療業務に集中できる環境が整いました。
導入後の成果
年間約2,000件の購買を管理購買に分散していた購買を統一したことで、
年間約2,000件の購買データを一元管理できるようになりました。
これにより
- 購買履歴
- 承認状況
- 発注内容
をデジタルで管理できるようになりました。
商社依存から脱却し価格交渉が可能に
購買価格の比較が可能になったことで、
- 相見積もり
- 価格交渉
が行えるようになりました。
これまで商社任せだった価格決定も、病院側で判断できるようになっています。
個人立替の買い回りを削減
納品体制の整備により、院内職員による個人立替購入や買い回りが大幅に減少しました。
これにより、
- 経理処理の負担
- 精算業務
も軽減されています。
コスト削減効果
相見積もりや価格交渉が可能になったことで、
購買コストは
削減効果
数%〜最大10%程度
の削減が見込まれています。