背景
製造ラインでは設備保全や工具交換が日常的に行われており、現場担当者からの物品発注は日常業務の一部になっています。
しかし同社では、現場担当者が直接発注することができず、すべて購買部門を経由する運用になっていました。
現場担当者は発注依頼書を作成し、購買担当者に提出、
購買部門が内容を確認して代理発注するという流れです。
この運用は以前から続いていましたが、発注件数が増えるにつれて
- 購買部門の負担
- 発注までの時間
- 紙書類の管理
といった問題が徐々に大きくなっていました。
導入前の課題
現場が直接発注できず、すべて代理発注
現場で使用する工具や消耗品は、現場担当者が必要なタイミングで発注することができませんでした。
そのため
- 現場担当者が発注依頼書を作成
- 購買担当者へ提出
- 内容確認
- 不備があれば差し戻し
- 購買担当者が代理発注
という手順を踏む必要がありました。
このプロセスにより、発注までに時間がかかるケースも少なくありませんでした。
購買担当者からは
現場からの依頼書の確認だけでかなり時間を取られていました
という声もありました。
紙の回覧による承認フロー
発注依頼書は紙で回覧されており、承認プロセスも紙ベースでした。
そのため
- 承認がどこで止まっているのか分からない
- 書類を探すのに時間がかかる
- 過去の発注履歴を確認しづらい
- 書類紛失のリスク
といった問題も発生していました。
現場担当者にとっても、
急ぎで必要な工具がすぐ発注できない
という不便さがありました。
実績(直近10か月)
導入前の購買実績は以下の通りです。
発注件数
2,948件
発注金額
約1,800万円
また、1回の発注で平均3点程度の商品を購入しており、
年間の発注回数は
約1,180回
にのぼっていました。
導入後の取り組み
現場担当者が直接発注できる仕組みへ
購買システムを導入し、現場担当者へ発注用IDを付与しました。
これにより、現場担当者自身がシステムから直接発注できるようになりました。
ただし社内統制を維持するため、
簡易的な承認フローは残しつつ、
購買担当者による代理発注は廃止しました。
承認フローをデジタル化
発注承認もシステム上で行えるようになり、
- 承認状況
- 発注履歴
- 購入商品
をすべてデジタルで確認できるようになりました。
これにより
- 書類回覧の手間
- 承認待ちの確認作業
- 履歴検索
が大きく改善されました。
導入後の成果
年間約1,180回の発注業務をデジタル化
これまで紙と代理発注で行っていた発注業務を、
システム上で管理できるようになりました。
年間発注回数
約1,180回
の発注業務がデジタル化されました。
発注処理時間を半減
発注1回あたりの処理時間は
導入前
約20分
導入後
約10分
と短縮されました。
年間約200時間の業務削減
発注処理時間の短縮により、
年間約200時間
の業務削減を実現しました。
これは1日あたりに換算すると約50分の業務削減に相当します。
購買部門では、これまで発注処理に使っていた時間を
- 購買価格の見直し
- サプライヤー管理
- コスト削減活動
といった業務に充てられるようになりました。